最近話題の乳酸菌生産物質とは
どのようなものなのでしょうか。
「乳酸菌」という言葉をきいたことがない方は、おそらくいらっしゃらないのではないでしょうか。スーパーやコンビニに行くと、さまざまな乳製品や乳飲料のラベルに「乳酸菌」の文字が踊っていますし、薬局にいけば、乳酸菌配合のサプリメントも多数みかけます。
乳酸菌とは腸内に住んでいる善玉菌のことで、およそ40種類いるといわれています。
乳製品と関係が深いことから、乳製品の「乳」を名前にもらっている菌だと誤解されがちですが、実際は「糖を分解して乳酸をつくる働き」をしていることから「乳酸菌」と呼ばれています。
では、「乳酸菌生産物質」についてはどうでしょうか。
あまり聞き慣れない方も多いかもしれませんね。
乳酸菌生産物質とは、その名前の通り、乳酸菌がつくりだす物質のことですが、
正確には、乳酸菌が増えようとする時に、代謝によって分泌される物質が「乳酸菌生産物質」です。
つまり、乳酸菌生産物質といった場合には乳酸菌自体は含まれていないことになります。
乳酸菌とは全く別の物質です。
さてこの乳酸菌生産物質をお腹の中ではなく、外で培養してみようとしたとします。
素人考えでは、あれだけ乳酸菌が配合されている商品があるくらいですから、
乳酸菌の培養くらい簡単では?と思いがちです。
ところが、乳酸菌生産物質は、ただ乳酸菌を培養しただけでは
お腹の中と同じ乳酸菌生産物質は作り出すことができないのです。
先ほどお話したように、人間の腸内には住んでいる菌は、乳酸菌だけでも40種類ほど、
さらに他の菌も含めれば、その数は100種類以上にのぼります。
そのため、乳酸菌を1種類取り出してきて培養しても、
お腹の中でつくられるような乳酸菌生産物質は生成されません。
守られた環境である腸内と違い、身体の外で複数の菌を同時に培養することは非常に難しい技術です。
それをクリアするためにお互い相性のよい乳酸菌を複数選びだし、
腸内環境に似せた状態で培養することに成功して初めて、有用な乳酸菌生産物質を作り出すことができるのです。