腸が汚れていると病気になりやすい。
「あなたのお腹の中の様子が健康を左右する」なんていうと、
ちょっと怖い感じがしますね。
なにしろ自分の腸の中は簡単にはのぞいてみることができません。
ですが、昔からよく「肌は内臓を映し出す鏡」といわれたりしています。
例えば、便秘をするとニキビができたり、食生活が乱れると肌荒れが起きたりと、
腸内環境は肌の状態と密接な関係があり、もっとストレートに
「前の日の夜に食べたものが次の朝の肌をつくる」といわれることもあるくらいです。
女性は特に、心当たりのある方も多いのではないでしょうか。
食べ物からとりこんだ栄養素は、適切な形に分解され、腸から全て吸収されます。
そしてエネルギー源として使われたり、身体の各所で必要な成分を生成したりします。
では、ちょっとご自分の部屋を思い浮かべてみてください。
あなたの部屋が腸だとすると、その床面が栄養を吸収する腸壁になります。
きれいに整頓され、こまめに掃除機をかけており、不要なゴミは全て速やかに捨てている、
という状態の部屋であれば、栄養分はスムーズに吸収されていきます。
けれども、もし、部屋がゴミや不要なもので散らかっていたらどうでしょう。
栄養分が吸収される隙間などどこにもないので、せっかく摂った栄養分も、
そのまま外へ捨てられてしまいます。
ずいぶんもったいない話ですが、これだけなら実はまだマシなほうかもしれません。
汚れた部屋を放置しておくと、今度は腸が、汚れやゴミまで吸収してしまうのです。
吸収できなかった栄養分や、排出すべき成分も放っておけば腐敗して、活性酸素や毒素を発生させたりします。
食べ過ぎてお腹が張っているようなとき、臭いガスが出たりするのはこのためです。
腸内が汚れたままになっていると、それが原因となって様々な病気を引き起こすと言われています。
腸内は免疫機能の中心であり、多数の免疫細胞が存在する場所でもありますが、
腸内が汚れ、悪玉菌が優勢になると、免疫力が低下し、病原菌やウイルスの侵入を許しやすくなってしまいます。